#06.ルーバー手摺

三茶ハウスの手摺はフラットバーを斜めに勾配を付けて横ルーバーとした。水平ラインを強調するデザインも狙いの一つであるが、単にデザインに留めず機能的な効果を一つ二つ狙ってみた。 そのココロは、、、

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下からの視線に対するプライバシーを考慮、逆に室中からの視線も間近にある隣家を見下ろすのではなく、遠くまで抜ける上向きにコントロールしつつ、光と風は透過させる。

さらに、ここがミソ、冬の日が低い時は光を下へ反射させる「反射鏡」を作る試みがそのココロ。

フラットバーを53度の勾配を付けてルーバーとしたかったのだが、何かの手違いで45度になってしまい、反射鏡の効果は計算を下回ってしまったが、それでも地下の住戸から見上げたときに太陽が二つ見えた!

直接見える太陽と手摺の中にある太陽!と言うことは、太陽光が反射して入り込んでいる証拠。それなりの効果はあったようだ。

そもそも、三茶ハウスは法的に言うところでは「長屋」。

長屋は縦割りの住戸を連続させるのが一般的なイメージなので、ここでは、あえて長屋らしくない「ひとかたまり」の建物に見せたかった。実際、3階の住戸は間口12mの全てが開口部と言うフラット住戸だ。

そんな構成を外観デザインにも表現したかったことが、最初に水平ラインをモチーフにしたきっかけだったが、目線や光などのことを考えているうちに、こんな手摺にまで発展した。

暗くなって、明かりが灯るとルーバー越しにもれる光も予想通り、きれいだ。

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見上げた所:室内の人影がほとんど消えている


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バルコニー側:下があまり見えない。太陽の光は十分入っている。
冬、もっと太陽が低くなると光は下へ反射する



代表取締役 伊藤 正

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