住んでみていかがですか?

 
⼊居前から、組合結成や地鎮祭、上棟式などを通じて⼊居者同⼠のコミュニケーションが取れていたので、実際住んでからも、より安⼼感のある豊かなコミュニティーが築けていると思います。週末にはどこかの住⼾でパーティしたり、外にご飯を⾷べに⾏ったりしています。先⽇はみんなで海外旅⾏に⾏ってきました。

住んでみて⼀番成功だったと思うのが、意外にもモルタルの床なんです。夏は裸⾜で気持ちいいし、掃除も楽です。それからお⾵呂をドライエリアに⾯した場所にしたので、ドアを開けて⼊ると⾵が⼼地よく⻑⾵呂になります。地下なので、外からの視線を気にしなくてすむのがいいですね。
 

Oさんのお宅は1階、B1階、ピット階の3層メゾネットですが。

 
インターネットで公募していた最後の住⼾のプランを⾒て⾯⽩いものができそうと思い参加を決めました。 細⻑いスケルトンだったので、それを活かすようなプランニングができたと思っています。

できるだけ個室にならないように、完全な間仕切りは作らず腰壁や階段などで部屋を区切ったり、ガラスのドアや、⼩さな開⼝を作って互いの気配を感じられるようにしました。また、吹き抜けを作ることにより、床⾯積に表れない上下に繋がる空間の豊かさが表現できたと思います。
 
⽞関の扉を開けると鉄⾻のブリッジ、吹き抜けに⾯した存在感のある2層分の打ち放しの壁、濡れ⾊のモルタルの床、ワックスで仕上げた無垢のフローリングなど素材感を⼤切にしました。
 

設計施⼯途中の思い出は?

 
打ち合わせを通してプランや設備機器の仕様、仕上げ材等を決めていくプロセスや、図⾯や模型、CGでしか⾒ることができなかった建物が実際に出来上がっていく過程が⾒れた現場⾒学が楽しかったです。

⼤変だったのは頭の中にある⾃分のイメージを具体的に伝えることでしょうか。 いろいろな雑誌などをピックアップしてこんなのが良いとか。

実際に住んでみると、こうすればよかったなと思うことはいろいろありますが、最終的にはドアのハンドルからアクセサリー類、照明器具まで⾃分達で判断して決めて出来上がった空間なので満⾜しています。 多⼤なわがままを受け⼊れて反映させてくれて、⾮常に感謝しています。
 

コーポラティブハウスについてどのようなイメージを持っていましたか?また、実際はいかがでしたか?


ローコストで、かつ通常の分譲されているマンションにはない⾃分達の好みを反映した空間をつくることができるシステム。⾃分達にとって三茶ハウスは⽴地、コスト、参加型で家が造れるというバランスが良かったと思います。

また、住⼾のほとんどが地下なので採光や換気などが⼼配でしたが、多くの開⼝やドライエリアを設けることで、光と⾵を適度に取り込むことができ、住んでみて意外に快適な地下空間になりました。

 

竣⼯時の内覧会時の感想に、これで本当に⽣活ができるのかと⾔った声が聞かれるほど打放しの壁やカウンター、モルタルの床、鉄⾻のブリッジなど冷たく無機質な空間であったのです。⼊居からもうすぐ1年になりますが、住まわれていろいろなインテリアや雑貨が⼊ることで、これほどまでにヒューマンで温かみのある空間になるとは設計者としても正直おどろきを感じました。竣⼯写真もあわせて⾒て頂くと、同じ空間でありながら全く異なる雰囲気や空気を感じていただけると思います。何も無い無機質な空間はまさにインテリアを整えていくためのキャンバスなのですね。住空間の特徴を演出して住まわれているのには感激です。本⽇は有難うございました。