「美術館」のような家に


 

 
 

⼊居して約4年が経ちますが、住んでみていかがですか?


⼀⾔で⾔って、住み⼼地はとてもいいです。⼊居当時は夫婦2⼈だったので、仕切りはあまりなくオープンな間取りにしました。
 
昨年⼦供が⽣まれて、ライフスタイルもずいぶん変わったと思いますが、どこにいても⼦供の気配が感じられるので、この間取りにしてよかったと思っています。
 

創作住居を選ばれたきっかけは?


もともと住んでいた部屋が、吹抜けがあったり、バルコニーが広かったり、個性的な間取りだったんです。分譲マンションのような、どの住⼾も間取りや仕様が同じというのが嫌で、⾃分だけの住まいが欲しいと思っていたところ、他社でしたがコーポラティブハウスがあることを知りました。
 
⼈それぞれ、家を持つということに対しては、「駅が近い」、「買物が便利」など、こだわる視点は違うと思いますが、私たちにとっては「⾃由設計」がポイントでした。


コーポラティブハウスは実際いかがでしたか?


まず、設計担当に伝えたのは、『美術館』のような、区切らずに部屋と部屋の境をあいまいにしたい、という要望でした。その結果、最初に提案して頂いたプランは、私たちのイメージにぴったりで、ほぼその間取りで決まりましたね。
 
細かな納まりも検討してくれて、タイルの壁と床の取合い部分を⼊り幅⽊にするなど、ディテールにこだわることで、こんなにかっこよくなるんだ、という感じでした。浴槽を縦に配置するという発想もなかったですし。
 
オープンな間取りは、⼦供が⾛り回ったりしています。またガラス張りの浴室も喜んで⼊っています。
 

建物名称を決めた思い出

プロジェクト進⾏中の思い出などはありますか?


⼯事中は、夫婦とも仕事が忙しかったので打合せ以外に現場に⾜を運ぶことは少なかったのですが、近隣とのトラブルもなく穏かでしたね。

また、⼊居前から建設組合の総会で顔を合せていたので、誰がどこの住⼾に住む⼈と分かっていて安⼼感がありました。建物名称をみんなで応募して決めたときは、盛り上がりました。

⾃分たちが考えた名称に決まったことは嬉しかったです。「clan」はアイルランド語で家族、それに「ka:家」を組み合わせた造語「clanka」を提案しました。コミュニティに重きを置いていたわけではないのですが。
 

⼊居者間のコミュニティはいかがですか?


clankaは4世帯のコーポラですが、ご近所づきあいをするのに私たちにとっては丁度いいですね。困ったことがあれば直ぐに相談できます。奥様同⼠でメールのやり取りもしていて、メールをすると直ぐにお返事が返ってきます。

また、#4は屋上があるので、多摩川の花⽕の時には、⼊居者が集まってくることもあります。私たちにとってコミュニティの良さは後から付いてきたようなもので、ここより世帯数の多いコーポラだったら、もしかすると合わなかったかもしれません(笑)。
 

創作住居を検討されている⽅に⼀⾔どうぞ。


コーポラティブハウスは⾃由設計が魅⼒だと思います。⾃分だけの家を持ちたいと思っている⽅、こだわりたい⽅にはお勧めです。

エリアも私たちは城南という希望だけで選びましたが、住んでみるとこの辺りは⼦育てにはとても環境のよい場所でした。⼊居しているご家族は様々ですが、なんとなく相性のいい⽅々が集まるのかもしれません。
 

Y邸は、部屋と部屋の間に扉を設けたりはせず、コンセプトの通りあいまいに区切ることで広がりを感じられる間取りでした。特に、ガラスで間仕切られた浴室は、リビングと⼀体になり、インテリアの⼀部のように存在していました。シャープな印象は、「設計がディテールにこだわってくれた成果」とYさん。リビングの⼀⾓にはロールスクリーンで間仕切るようにして⼦供スペースを設けられていました。時とともにライフスタイルは変わるものですが、Y邸ではお⼦さんが誕⽣した今もこの間取りは変えることなく⽣活できているとのこと。取材中、お昼寝をしていたお嬢さんも帰る頃には⽬を覚まし、家族3⼈の楽しげな笑い声が家中に響き渡っていました。