⼊居して約5年が経ちますが、住んでみていかがですか?


地下の暮らしは、落ち着く感じがとても気に⼊っています。ドライエリアの窓を開けると、⾵が抜けて気持ちがいいです。奥沢は以前からずっと住みたいと思っていた場所。⾼い建物が少ないですし、緑が多く夜も静かで、街を歩いている⼈たちもなんとなく幸せそうです。
 

創作住居を選ばれたきっかけは?


以前は分譲マンションに10年ほど住んでいて、リフォームして暮らし続けるか、売却して引っ越すか、1〜2年くらい考えていました。友⼈がゼロワンオフィスで⾃由が丘のプロジェクトがあると教えてくれ、メンバー登録をしました。

当初この部屋は3層の⼩さな間取りで、もう少し広めがいいなと思っていたら、途中プランが変更に。すぐに電話して翌⽇に説明会に参加し、とても気に⼊ってその翌⽇に申し込みをしました。
 

コーポラティブハウスは実際いかがでしたか?


お仕着せの間取りではなくて、⾃分たちが暮らしやすい空間作りがしたいと思っていました。コーポラがどこまで⾃由なプランができるのかわかっていませんでしたが、⽔栓など⼩さなところから⾃分たちの気に⼊ったものを選べ、窓の⼤きさや形、位置までもプランニングの範囲で、考えていたよりもずっと⾃由度がありました。
 
外観のアウトラインがある程度決まっていて、インフィルを中⼼に⾃分たちの思う空間に仕上げていくというのはハードルが⾼すぎず、良かったと思います。
 

こだわられたところ、気に⼊っているところを教えて下さい。


吹き抜けを変形にした部分は、とくにゼロワンのスタッフと試⾏錯誤しながら考えました。階段に合わせて壁にアールをつけたり、そのアールの壁が地下の部屋では下がり壁の状態で伸びていくアイデアが出てきたり。外の植栽も含めて考えてもらって、こちらからも意⾒が出せました。

階段は、上り下りするときにある程度ゆったりするように少し広めにし、座って桜を眺められる気持ちのいい場所になりました。

キッチンの位置は、外へのつながりを作りたくてドライエリアにまっすぐ続くようにしました。外にも出やすくて、この配置は気に⼊っています。


 

 

 

地下住⼾についてはいかがですか?


地下住⼾に対しては抵抗というより興味がありました。
 
それまで住んでいた分譲マンションが⼀⽇中太陽を満喫できる間取りでした。でも、はじめは南⻄側に富⼠⼭と⼣⽇が⾒えて良かったのですが、マンションが建ってしまって、今まで⾒えていた景⾊が消えてしまった。

太陽の動きを⼀⽇中感じられる暮らしは、その良さもありますが、⽇差しをさけてブラインドを閉じる時間も⻑かったように思います。年中光の当たる⽣活をしていたので、逆に北向きの地下住⼾に住むのって⾯⽩いんじゃないかなと考えました。パリのアトリエは光が安定している北側に⾯してつくると聞いたことがあり素敵だな、と。

海外の住宅を⾒ても家の中は暗めにして明るい外の⾵景を眺めるイメージがありました。地下でもホントに真っ暗だったら嫌だと思いますが、吹き抜けと南側、北側の2カ所のドライエリアからやわらかな光が⼊るので、明るさは感じられています。
 
直射がない分夏場は暑さが少なく、外から帰ってくると家の中が涼しいと感じるほど。冬場も床暖房だけで、エアコンは使わずに済んでいます。また、湿気の⼼配がありましたが、ピットの収納も換気扇を回しているからか、本を置いていますが問題ないです。

条件にもよるでしょうが、地下に住む良さはプライベート感があること。吹き抜けや緑の配置を上⼿に考えることで外部とのつながりが深まる気がします。洞窟とかに近い、包まれている安⼼感というのでしょうか。地下の暮らしの⼟との近さは、なんとなく落ち着きます。
 

創作住居を検討されている⽅に⼀⾔どうぞ。


⾃分たちで住空間を考えていくのは、⾃分たちのライフスタイルを⾒つめなおすきっかけになって楽しかったです。気に⼊った素材を部分的にでも取り⼊れられることの喜びもあります。どういうものを求めていて、どのように暮らしたいのか。やりたいことを集約していく過程を「なるほど」と発⾒しながら進めていくといいと思います。

あとは、好きな街に住む幸せ感は⼤きく、ここがいいと感じる場所を選ぶこともすごく⼤切だと感じています。

H邸は、地下のリビングからドライエリア上部を眺めると、緑道の緑に光があたって、とても気持ちのいいお部屋でした。地下にお住まいの⽅、みなさん⼝を揃えて落ち着く空間だとおっしゃいます。Hさんは更に、マンション最上階から地下へ移り住み、その上で地下の良さを感じていらっしゃいました。お話を伺っていて、愛着を持って住まわれているなぁというのがとても伝わってきました。「コーポラはライフスタイルを⾒つめなおすきっかけになった」とのこと、とても印象に残っています。⾃分たちに必要なものとそうでないものをより分けられる住まいがコーポラティブハウスだなと改めて感じた住まい訪問でした。