#04.樹木の足元
パティオのシンボルツリー足元の処理について。
一般的な鉄製のツリーサークルではあまりに味気ないし、存在感がありすぎてパティオそのものが狭く見えてしまう。ウッドチップや下草というのも能がないし土のままというのも汚れる。
そこで考えたのが、、、。
床材と同じものを細かく砕いて敷き詰める方法。
これなら色も素材も同じで違和感なく仕上げられる。石も候補に上がったのだが土間っぽさ、柔らかな感じををここでは作りたかったので石ではイメージが違う。硬すぎる。
よくあるタイルもほとんどは上薬を塗ったもので、これでは割った時の断面と表面がまったく違うものになってしまうので使えない。
幸い最近のタイルは種類が豊富で、土をそのまま焼き上げたものも多く出ている、砕いても同じ素材のいわゆる「無垢のタイル」だ。素材そのままなので土っぽさもあり正にイメージどおりのタイルだった。
砕いて使うにもうってつけであった。
木の根は水も必要だが呼吸するための空気も必要な為、根回りの土を残す必要がある。
水が染み込むのとは反対に土の中の水分が蒸発できるスペースがあって初めて呼吸ができるのだそうだ。新品のタイルをケースから取り出して、いきなり割り出す様は異様であったが、完成した姿は自然で空間にとても馴染んでいると思う。
ちょっともったいない気もしたが、狙いどおりなのでOK。
代表取締役 伊藤 正